話し方がうまくなるよりも、「聞き方」、「話させ方」が重要で、相手との会話やコミュニケーションを通じて、相手から好意を持たれたり話しやすいように接していくことが大切にある。
長い話や持論を語ったりするのは自分ではなく、相手にそうしてもらうようにする、ということである。
●拡張話法
相手に好かれることを目的とした話法。
突然できた話の間や沈黙の間は、無理にその隙間を埋めようとすると、かえって失敗したりして自分の自信をなくすことにもなるので、特に無理することはない。
また、これといって興味のない人には、こちらが憎まれたり嫌われたりしないように気を付け、無理に好かれようとしなくてもよい。
相手に気持ちよく話してもらうために、
①感嘆
相手の話に驚いたり興味を持ったりするように接するとよい。
②反復
相手の言ったことをオウム返しにして繰り返してあげるとよい。
自分の話に持っていったり、相手の話の腰を折らないように気をつけること。
③共感
相手の話を理解している、ということを感情を込めて、なるべく表情や体を使って伝える。
卓球のラリーをするように、面白いポイントがないかを一緒に探すようにするとよい。
④称賛
相手の褒めるべきところや感心したところを伝えるとよい。
➄質問
話の続きに進むよう、ポジティブに導いてあげるとよい。
もし相手の話が一区切りしたようなタイミングだったら、深掘りしてあげるとよい。
ということをしていき、相手の話を最大限に拡張してあげるように話していき、次の話に進んだら①に戻ればよい。
本質は相手に気持ちよく話をしてもらうことなので、「話を聞いてあげている作業」という雰囲気が出ないように気をつけること。
相手がどんな感情で話しているのかを、特に口にしなくても良いので、よく観察して寄り添ってあげることが大切である。
こうしたコミュニケーションを取っている時に口にしない方が良い言葉は、
・でも、だって、どうせ、ダメ、と相手を否定する言葉
・話のオチが何なのかかを聞く言葉
・要するに、つまり、などとまとめようとしてしまう言葉
・頑張れ、などと相手との距離が縮まらない一言で済ます言葉
などがある。
相手の感情に共感し、上記の拡張話法を駆使して質問で話を拡げていく、弱音や悩みはとことんまで吐き出させてあげる、ということが必要である。
その他に、相手と会う前に、相手にとって良いニュースやネタを事前に用意しておき、話の出だしになる話題などを用意してあげるとよい。
受け答えに困った時なども、会話のラリーをしていることを意識し、相手から受け取ったボールやバトンを丁寧に返してあげる、ということを心掛けておくと良いだろう。