姿勢とセロトニンの分泌は深く関係しており、背筋をピンと伸ばした状態の方がセロトニンが活性化されやすくなる(感情が安定する)。
緊張しやすい人によくあるのが、姿勢が前かがみや猫背になっている、あるいは本番で原稿などを見るために下を向いているということである。
その対策としては、背筋を伸ばして、視線も普段よりもっと先の方、水平の方へと向けていると、それだけで緊張抑えることができるようになる。
また、セロトニンが高まるということは健康に良い面が多く、高ければ気分も安定するし、爽やかな気持ちになったり、集中力が高まったりして意欲も湧きやすくなる。
その反対にセロトニンが低ければ、メンタル疾患やうつ病といったリスクも高まってしまう。
こういうことは大人と同じように、子供の姿勢についても言える。
ただし、子供には成長期もあるので、その時期は体も柔らかいし筋肉や骨も成長しやすい。
猫背の姿勢を長時間とっているとその姿勢で固定されてしまいやすいが、まだ体が柔らかいので元に戻しやすくもあるだろう。
子供の猫背を改善すると、次のような効果があるそうだ。
①背が伸びる
②運動神経が良くなる
③体調が良くなる
④気分が安定する
⑤勉強を頑張れる
⑥見た目が良くなる
⑦自信がつく
なお、セロトニンが活性化するというところに関しては、③④⑤が当てはまる。
セロトニンが活性化すると集中力がつくので、集中して物事に取り組めるようになる。
逆に、注意散漫な状態はセロトニンが下がった状態なので、例えば勉強に取り組んでも5分や10分も持たずに飽きてしまう。
姿勢一つで改善がみられる可能性があるなら、実際にやってみて30分や1時間くらいなら集中して取り組めるという行動を作れた方がよい。
それがなければ、物事の継続や積み重ねの面から見ても自分の力として定着しづらいし、勉強でも何でも習慣に繋がっていかない。
だから、成績も伸びないし、何かをやり遂げたり勝ったりしづらいし、「ほんの小さなことだけどできた」とかいうような一区切りにすらたどり着かないということになってくる。
繰り返すが、猫背でいるなどして姿勢が悪いと、セロトニンも低下する。
そうするとメンタルも弱まり、ストレスをやり過ごす力も弱いままになる。
姿勢がよければセロトニンも高まるし集中力も上がる
長時間机に向かっても勉強に飽きない、何かに興味を持って取り組めるなど、多くのメリットがあるのだ。
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子供向けの音楽指導にあたって、楽器を演奏する際にはそれに適した正しい姿勢が土台となる。
それは楽器を構えたり、演奏しているまさにその最中にも当てはまり、また、そもそも人間の体をどのように使うか、どのように可能な限り自然に扱うか、ということにも関連してくる。
本投稿は後に、楽器の演奏と姿勢、姿勢と上達の関連、姿勢とテンポ感・リズム感、などについて繋げていきたい。