朝早く起きすぎてしまう時の対処

 
 早朝覚醒と言われる症状がある。
 実際には4時間とか5時間ぐらいしか眠れていないのに、普段は7時のところを朝4時に目が覚めてしまうとか、明らかに睡眠が足りておらず「もっと眠っていたい」と思っているのに途中で目が覚めてしまうというものである。
 
 筆者は、特に地方に音楽指導などに行く際は、始発に乗ることも多いため4時起きということがよくある。
 帰宅後は数日くらいの少しの間は起床時間が乱れてしまうこともある。
 まあ、「普段から4時起きしてればいいじゃないか」と言われてしまえばそれまでだが、早朝覚醒の症状に鈍感になって心身を壊してしまう前に、予防のためにも備忘メモとしておきたい。
 
 さて、まずは睡眠の質と量から見て普段と比べて異常な状態かどうかを判断してみるとよいだろう。
 実際、朝4時に目が覚めたとしても、前の晩は9時には寝ていたというのなら睡眠時間は7時間取れていることになるので、目覚めた感覚として不快感がないのならそれほど問題視することはないのかもしれない。
 
 また、目覚めた時にどんな気分なのかというのも判断材料となるだろう。
 例えば朝4時に目が覚めた時、「まだ眠くてしょうがなく、もっと寝て言いたいのに目が覚めてしまう」とか、「全然疲れが取れていないのに目が覚めてしまう」などがある。
 或いは、「その時間に起きてそのまま活動したが、普通に元気に活動できている」という場合もあるが、この場合は睡眠の質が伴っているので問題なしとできるだろう。
 
 睡眠の質が伴って自然と目が覚めるという状態は、ぐっすりと眠れているからであり、それ以上の睡眠が必要でないので「朝早く目が覚める = 健康的な早朝覚醒」ということでもあり、そういうこともあり得る。
 ということで、「朝起きた時の気分がどうか」ということは重要な要素となる。
 
 その上で、さらに原因を探っていくとするならば、以下の点を参考にしてみるとよい。
 
 
 
①年齢(老化)
 そもそも加齢と共に睡眠時間は減っていくのはよくあることである。
 50代以降になってから昔よりも早く目が覚めるようになった、というくらいで、他の健康面で大きく気になるところがないのであれば、あまり病的でない場合が多い。
 
②飲酒
 お酒を飲むと、持続的な睡眠が確保できなくなると言われる。
 さらに、途中で目が覚めても二度寝しづらくなり、睡眠の質も下がる。
 お酒を飲んだ日は早朝覚醒が起きても不思議ではない、というよりも、むしろほぼ必ず起きると言ってよい傾向にあるので、断酒するのが良いだろう。
 
③トイレに起きる
 寝る前にお酒や水を飲むと、夜中にトイレに行きやすくなるというものである。
 それだけであれば特に病的な状態ではないだろう。
 この対策としては、単純な話、寝る前の過剰な水分摂取を避けたり、寝る前にトイレに行っておくということである。
 
 
 
 このように、早朝覚醒にはいくつかの原因が考えられる。
 しかし、共通して言えるのは、それぞれの原因に対してしっかり対処するということである。
 それ以外にも、「睡眠の質を上げることで対処する」という方法もあり、以下のようなものが挙げられる。
 
 ・寝る前にスマホなどブルーライトを発する画面を見ることを控える
 ・寝る前に食事をしない
 ・就寝90分前までに入浴などをしてリラックスしておく
 ・夕食後は寝室などの明かりを暗めに設定する
 ・パソコンやアプリなどで、ダークモードなどの目に優しいモードがあれば使用する