相談相手の作り方、見つけ方 メモ


 生きていく中で「悩みがあっても誰にも相談しない/できない」というのは、その悩みがだんだんと大きくなっていったり、取り返しがつかなくなってしまう原因にもなりかねません。
 もし悩みが軽いうちに相談できれば、ひどくなる前に対処できることも多いと思います。

 悩みが大事にならないうちに気軽に相談できる人というのがいつでも身近にがいれば良いのですが、必ずしもいつも側にいるとは限りません。
 「今のところ身近にいない」という場合は誰に相談すれば、また、「新たに欲しい」と考えるなら、どのような人を相談相手として見つけたら良いのでしょうか。

 

①「この人なら1時間話を聞いてあげても良い」と思える人
 人の話を聞くということは相手が要ることなので、要するに「お互い様」ということです。
 自分が「この人の話なら1時間話を聞いてあげても良いな」と思える人であれば、相手もあなたの話を聞いてくれる可能性が高いのです。

 もし自分だけが一方的に話をして相手に聞いてもらうということを何回もしていると、向こうもだんだんと嫌になってくるでしょう。
 「相談する」と言うとハードルが上がるように聞こえますが、相手の話を普段から聞いてあげるとか、「ちょっと仕事が大変でさ…」とこちらからも小さな相談ができるような人を作っておくと良いわけです。

 「話を聞いてもらう/聞いてあげる」というのは決して一方的なものではなくお互い様のことだと理解して、普段から相手の話を普段から聞くようにし、自分も困った時には話すようにすると良いのです。
 悩みが大きくなってから相談しようとするとしづらくなるし、話に出すこと自体が恥ずかしくなってしまうようになるので、悩みが小さいうちから相談したりガス抜きしていくという関係性を作っておくと良いでしょう。

 

②おしゃべりが過ぎない人
 世の中にはおしゃべりが好きな人や話し上手な人というのがいます。
 その中でも「聞き上手かつ話し上手な人」なら良いのですが、とにかく話すことばっかりが好きな人という人もいるのです。
 そういう人に相談した場合、おそらく様々なアドバイスをしてくれるでしょう。

 ただ、それはそれで有り難いことではあるのですが、悩みを言語化して解決へ向かわせるためには、言葉にすることで癒されたり、頭が整理されて自分で解決法が見つけられる、といった経路も必要であり、その意味では相手からアドバイスをたくさんもらう必要はないとも言えます。
 それよりもむしろ、じっくりと聞いてくれる人の方が言葉の癒しの効果を得やすいのです。
 その視点から言えば、あまりにおしゃべり好きな人が相談相手の場合は、こちらのガス抜きとしての効果が十分に得られない可能性があるのです。

 また、相談したり悩みを話したりするというのは、基本的にプライベートなことや、胸の内にあることや、深刻なことを相談するわけですから、普通はその話を他人には言って欲しくないですし、言われたら困る内容でしょう。
 そうなると、おしゃべりが過ぎる人はどこかで喋ってしまう可能性が少なからずあるのです。
 本人に悪気がなくてもついつい口から出てしまうこともあるでしょうから、一般的に見ておしゃべりな人に悩み相談をするのはお勧めできることではないと言えるでしょう。

 

③信頼できる人
 信頼できる人に相談することが最も基本となります。
 ただ、普通はそんな人は身の回りにいても1人~3人ぐらいで、10人も20人もいないはずです。
 心から信頼できる人というのはそもそもそれほど多くないでしょうから、絞り込んだ数人の中から選ぶというのが現実的な相談相手の見つけ方と言えます。

 そうしてあなたが思い浮かべる「信頼できる人」を絞り込んでいった時、信頼できる人が一人いれば恵まれていると思えるのではないでしょうか。
 もし一人もいない場合は、相談相手を作っていかなければならないでしょう。
 当然、悩みが大きくなってきてから作ろうとしても手遅れになりますから、普段から本音を話せるような友達を一人や二人は作っておく必要があると言えます。

 人それぞれに「自分の人生」がありますから、交友関係を無理をしてまで広げる必要はないと思いますが、もし友達が一人もいないと本当に困った時に孤独になって追い詰められてしまうこともあるでしょう。
 そう考えると、自分のことを思って支えてくれる人が一人でもいると気持ちが全然違ってくるし、悩みを聞いてくれたり寄り添ってくれるだけでも「頑張ってみよう」と前向きになれるのです。

 悩みに対して向き合う時、その全てを自分の力で解決する必要はないと思いますし、我慢できる範囲でやっていれば意外と乗り越えられたりするものです。
 しかし、辛い時に寄り添ってくれる人や支えてくれる人は必要なのです。
 辛い状況をたった一人で我慢するのは難しいですが、誰か支えてくれる人、頼りになる人、話だけでも聞いてくれるという人がいるだけでも、あなたの心の力強いパートナーになってくれるのです。

 とはいえ、やはり人間関係とは作り上げていくものであって、相談できる相手がいきなりあなたの前に現れるということはありません。
 普段のコミュニケーションの中でお互いに構築していかなければならず、そうして少しずつ積み上げたものがより強固な人間関係や友人関係になっていくのです。
 そういうことを普段から考えて周りの人と付き合っていくと、いざという時に助けてくれる人も現れるでしょうから、相談できる人を作れるようになるためにも普段からコミュニケーションをとっていくようにすると良いでしょう。