悪口にならないガス抜きのやり方 メモ


 悪口にならないようにガス抜きをするためには、事実と感情を分けて話すことです。

 例えば、職場のAさんとの人間関係が良くなくてBさんに相談する時に、Aさんとの出来事を悪口にならないように話すことです。
 Aさんのやったことやあなたに言ったことは事実ですが、それに対してあなたが不快に感じたり怒りを覚えたというのは感情の話です。
 ですから、あなたがAさんについて話すときも、感情を除いて事実だけを淡々と客観的に話すようにすると良いでしょう。

 普通に生きていれば、日常的には悪口は出ないものですが、ストレスやネガティブな感情が限界まで溜まりに溜まった状態ではどうなるかは分からないものです。
 その時に、もし感情にまかせてネガティブな話を何回もアウトプットすると強化されてしまうので、ガス抜きやストレス発散の効果を全く得られなくなってしまいます。
 これが事実と感情を分けて考えられれば、Aさんとの関係が悪くても「もしかして自分にも非があったんじゃないか。何で嫌われてるんだろう。」などと冷静に分析して、事実を元にガス抜きをしていくことができるでしょう。

 感情が取り除かれた状態で考えが整理されると、事実や真実や客観的な部分が見えやすくなります。
 うまくいけば、親しい人に話を聞いてもらいながら、事実関係を整理していくことができます。
 そうは言っても、「あの野郎、ちくしょう。」というような激しい思いをどうにもできないことがあるのもまた人間ですから、もしネガティブな話をどうしてもしておきたいなら、一回だけ言う(聞いてもらう)にとどめておき、その後はお互いに忘れるようにしてしまうと良いでしょう。

 また、一見するとネガティブな話のように思えても、実際は聞いていても不快感を感じないという話し方ができる人もいます。
 「ネガティブな感情を撒き散らす」なのか、「ネガティブな感情でもきちんと整理して伝える」なのかという違いで伝わり方もまったく変わるし、きちんと整えて伝えることで感情も整理されるから、ネガティブな感情を流すことができるのです。
 ですから、ネガティブな感情を出さずに、或いは、出したとしてもきちんと整理をしてアウトプットをする、という練習をするのも良いでしょう。

 ネガティブな感情を持ったまま何度も話し続けている人は、その人の中でのネガティブな回路を強化し続けることになるので、ストレス発散には一切ならないどころかどんどん増えていき、あら探しばかりするようになります。
 そうすると、他人の悪いことばかりが目について余計に気分を害するようになり、負のスパイラルへと落ち込んでいくことになるでしょう。
 ですから、あまりネガティブな感情を撒き散らすことなく、自分の中で事実と感情を分けて考え、事実を中心にその関係性や流れををよく整理した上で話していくことが大切です。