先延ばしをなくすためにできること


 先送りが癖になると、何事も停滞してしまうことになります。
 先送りをやめるためには、「今やる、今日やる」ということに焦点を当てて実際にやっていくことであって、大体のことは「今やるか、ずっとやらないか」のどちらかですから、今やると決めれば良いのです。
 簡単なところで言えば、その日の朝起きたら、その日やることを考えて予定を立てていく、ということです。

 もし、前日の夜に予定を立てた方がやりやすいという人は、そうすれば良いです。
 「夜寝る前に色々考えたくない」とか、「朝起きた時が一番頭が冴えているから」とか、「前日にやっておかないと安心できない」など、理由は様々ですから、自分に合うやり方でやれば良いのです。
 言うまでもありませんが、事前に入れておいたスケジュールのことを考えるのは当たり前です。

 さて、人は「今」にしか生きていませんから、自分でコントロールできるのはその一瞬というほんのわずかな時間しかありません。
 過去を悔やんでも変えられませんし、寝る前に明日のことを考えても不安になるだけですから、時間と心のエネルギーを無駄にしてしまうという意味で不幸になってしまいます。
 しかし、未来というものはやはり大切ですから、「未来のために今できることは?」ということは目標や夢として今日に落とし込んで、今日できることをやっていくのです。

 「明日からやろう」と思っても、いざ明日になったら気分が変わったり忘れてしまうことがあります
が、それが先送りの大部分を占める要因でもあります。
 ですから、先送りをしたものは実現できなくて当たり前ですし、多くの人にとっては残念ながらそれが普通となるのです。
 何もしない人生ならば、何も成し遂げませんし目標や夢も叶うはずがありませんので、そうならないためにも「今日何をするか」に集中することです。

 明日という時間はコントロールできるものではありません。
 気分が変わったり、モチベーションが下がったり、やる気を失ったり、誘惑に負けたりしますから、明日からやるのは不可能なのです。
 やるべきことがあったら、今やる、今日やることです。

 今日やるということを30回やれば1ヶ月続いたことになり、365回やれば1年続いたことになり、それを10回やれば10年続けたことになると考えれば、10年もあれば大きめな目標でも結構な数を達成できるのではないでしょうか。
 いずれにしても、「何かをやりたい」と思った時にすべきことは、小さくても少しだけでもいいので「今日それをやる」ということであり、「明日からやろう」とすることですありません。
 もし明日からやった方がうまくいくのなら、「物事を明日に先送りすることで大成功する法則」というような本が、時代を受け継がれてきた名著として書店に並んでいるはずですが、現実は違いますよね。

 自分の人生は、一瞬の積み重ねがいくつも積み上がってできていくものであり、「今やるか、やらないか」で変わっていくのです。
 過去の失敗や未来の不安について考えている時間があれば、その時間を未来へ向けての作業や準備に充てるべきです。
 せっかく頭の中で「あれをやりたい、これをやりたい」と毎日考えているのですから、そのやりたいことのために10分でも15分でも実際にその時間に使うことで、大抵のことは実現していくことに繋がるのではないでしょうか。