①約束を守る
自分がした約束は確実に遂行することが、その人の信頼性と品位を高めることに繋がります。
自分になら絶対に実現できる自信があるからこそ他者と約束できるのですから、もしたった1回でも約束を守れなければ、評価はゼロになるでしょう。
人の信頼を勝ち取る勝負というのは、トーナメント方式で行われている試合のようなもので、1回でも負けたらその時点でおしまいであって、人生の上では敗者復活戦などという都合のいいものはないと心得ることです。
と、自分の中だけで良いので思っておくことです。
ただし、「~せねばならない」というように過剰な程強く思いこんだり、他人に向けてわざわざ口にしたり強要する必要はありません。
この世の全員がとても厳しい人だと思い込むと委縮しますし、自分を締め付けすぎてメンタル疾患になってもいけませんから、まずは自分との約束を守ることから始めてみるとよいです。
短期間で簡単にできそうなことから「自分でやると決めたことをやり遂げてみる」ことで自信にも繋がりますし、難易度は徐々に上げていけばよいのです。
社会に出れば誰でも一旦は負けたり退却したりすることがありますが、約束を守った上で他よりも資金力や質や数や量が他よりも劣ってしまったのなら、力をつけつつ再挑戦すればよいのです。
せっかく自分よりレベルの高い人や集団に接することができたのですから、良い機会だと考えるようにすることです。
「自分は10あるうちの10できるし、約束も守れる人間だ」と思っていたら、実は上限は10じゃなくて100だったとか、実は約束はもっと詳細で簡潔できめ細かな気配りが必要だったと知る時もあります。
「じゃあ、それなら」と、100ある中で自分が10できていることを一息に20や30にしようとすると、全然うまくいかない時もあります。
もどかしいかもしれませんが、10を11にするのだけでもよいですから、匙を投げずに前に進めていくことが大切です。
②自分にとって「軽そう」に見える物は、なるべく減らす
伝統的な人、重みを何よりも大切にする人は、あまり華美な物を身につけません。
普段は地味で目立たなくても、だからこそ堅実で信頼できるイメージを周囲に与えることもできます。
例えば、次のようなものをいつまでも人前で使っていると、軽く見えてしまうかもしれません。
・流行に左右されるもの
・「かわいい」とかの一時の感情に左右されて買ってしまったもの
・明らかに使用期限が過ぎたり壊れているもの
・他人からもらった安物
・用途や機能を上回るほど過度なロゴや広告が入っているもの
「いやいや、物を大切に使っているのだ」と言うなら、買う時点で厳選する方が良いです。
「使い込むほど味が出るのだ」と言うなら、そうすることに見合うものを使った方が良いです。
「安物だけどタイミングとして仕方なく貰ったり、おまけとして付いてきたのだ」と言うなら、せめて勝負どころや第一印象で決まってしまうようなところでは使わないことです。
③自分から「あなたを信頼しています」というメッセージを出す
時には弱音を吐いたり、悩み事を相談をしたり、お願い事をすることは大切です。
常習的とか、過剰にするのは控えた方が良いのは当然ですが、たまにはそうしておかないと、いざ深刻な問題が降りかかって困った時に、あなたの深刻さは誰にも伝わらないからです。
相談とは、相手に「あなたを信頼しています」というメッセージを発するという一面もあります。
身近な人に相談してみて、相手が自分の気持ちを汲んだ言葉を返してくれれば「分かってくれる人がいるんだ」と感じて気持ちが楽になりますし、真摯な態度で聞いてくれたり口外しないでいてくれたら「この人に相談してよかった」となるでしょう。
それは、逆の立場としてあなたが相談を受けた時ももまた同じなのです。
いつでもまったく信頼できない相手を助けようと思わないでしょう。
信頼を置く前の段階のまだ中立的な立場にある相手でも、いつも誠実なあなたのことを見て相談にきたとしたら、自分のできる範囲で助けてあげることもできるでしょう。
一方で、こうしたコミュニケーションは「持続性がない」という欠点もあります。
一回だけ信頼感を与えたり受け止めたりしたらそれで終わりではないからこそ、ちょっとしたコミュニケーションを通して繋がっていたり深めていったりすることが大切なのです。
また、人の力を借りようとしないことはストレスを溜め込む原因にもなり得ますし、後になって「頼ってくれてもいいのに信頼ないのかな」と思われてしまうことにもなります。
ですから、頑張り過ぎは程々にして、自分から「あなたを信頼しています」というメッセージを出す練習だと考えて、やはりコミュニケーションは適度にとっておく方がよいでしょう。
さらに付け加えるとしたら、「結果を出す」とか、「社会的に見て常識のある対応ができる」とか、「相手を信頼しているからこそその行動ができる」などの非言語の面での行動や振る舞いも、周囲からの信頼を得るには大事な要素の一つとなります。