睡眠の時間と質をより良いものにしようとしているのに、「朝起きるとなんだか体がだるくて疲れが取れていない」というような時には、次の点を確認して、当てはまる場合は改善してみるとよいでしょう。
改善策や対策は他にもたくさんいるし、その人に合うもの合わないものもあるかと思いますが、優先度の高いものを三点挙げています。
①寝る前にブルーライトを浴び過ぎない
スマホやパソコンなどから出るブルーライトは、朝の光とほぼ同様のレベルの効果を得てしまうことになるため、脳や体内のリズムを崩しやすいと言われます。
このような状態にあると、脳では朝だと勘違いして覚醒したり、通常なら朝起きてから分泌するはずのコルチゾール(ストレスホルモン)を出して血糖を上げ、体の働きを高めることになります。
そうすると、本来夜眠っている間に出る成長ホルモンが分泌できず、脂肪を分解したり疲労回復をしたりする役割を果たすことができなくなってしまいます。
②寝る前に食事をとらない
就寝前2時間以内に食事をすると、血糖が上がり、①と同様に成長ホルモンが出づらくなるため、疲れが取れなくなってしまう原因となるでしょう。
あまりに空腹すぎると眠れない場合もありますが、消化活動も休まらないため、やはり寝る前に食事をとるのはよくないでしょう。
また、起床時の疲れだけでなく、体重が増えやすくなったり、肥満や糖尿病のリスクが上がることも指摘されています。
昔から「寝しな(寝る間際)に飲み食いするな」とはよく言われていたものですが、あらためてその通りだと感じますよね。
③寝る前に飲酒しない
②に続き、就寝前2時間以内に飲酒した場合、肝臓はアルコールの分解処理のために一晩中休みなく働き続けることになります。
さらに、すべての臓器の中で肝臓だけが働き続けて他は休むということはありません。
当然その他の臓器も一緒になって働き続けることになり、結局内臓全体が休まらないということに繋がります。
そもそも、肝機能の低下は全身倦怠感の原因となると言われていることです。
「体が重い」とか「だるい」といった症状が出やすくなるだけでなく、「糖分をグリコーゲンに置き換える」などをはじめとした肝臓の通常の役割も働かなくなってしまいます。
アルコール、さらにそれに相性の良い脂っこいおつまみなどを寝る前に摂る習慣がつき、しかも休肝日を設けていないなんてことになれば、脂肪肝のリスクも高まるでしょう。