何か行動を起こす時、「どんな条件なら行動するか」と考えることは大切です。
しかし、自発性を気にする時に気を付けることは、「周りの意見を条件にしない」方にもう少し意識を置いてみるとよいかもしれません。
仮に、「みんながやるなら自分もやる」では、うまくいくことは少ないでしょう。
自分の主張や意見や考えがない分、結果として他人に振り回されたり、他人の意見に合わせたりするだけで時間が過ぎていくことがほとんどだからです。
「自分がやるから手伝って」と先に協力者を募るも場合も、なかなか芽が出づらいと思います。
もし、周りが良い人ばかりなら、すぐ近いうちに結果を出せることもあるかもしれません。
しかし見方を変えれば、自分の手の内の大部分を最初から明かすことになりますから、出し抜かれたり、真似されたり、たしなめられたり、いい様に使われてしまう可能性も少なくないでしょう。
それよりも、「自分がこれをやりたいと思ってその物事に向き合い、その気持ちが他よりも勝ってまずやり始めてしまう」というのが最も結果につながりやすいです。
最終的な結果のイメージと、ある程度段取りを組んだら、たとえ自分一人しかいなくてもさっさと始めてしまうのがよいです。
その後になって協力してくれる人が現れることがありますが、その人達の多くはあなたの行動に感化された人だったり、同じように自分で決断して進んできた人である場合が多いのです。
ですから、こちらが広い心で受け入れる準備さえあれば、心強い味方が増えていくことになります。
そうやって進んでいけば主導権を取りやすい、ということもありますが、それ以上に責任感も伴ってきますので、上手に段取りを調整しながら強い意志を持って協力して進んでいくとよいでしょう。
「自分がやりたいと思ってまず始めてしまう」場合と、先に述べた「先に協力者を募ってから始める」場合とでは、どちらも自発性はありますが、自分に見えているものも変わってきますし、それに伴ってその後に出会う人も少し変わってくるでしょうから、場数や経験にも左右されるでしょうが、それなりの心の準備や対策が必要となります。
筆者は楽曲を作ることもありますが、その「楽曲を作る」ということでさえ、現代ではチーム戦である場合も多いです。
ずっと昔は作曲家が一人で書いていたのかもしれませんが、やがて作曲家が作った曲を編曲家が演奏者のレベルや編成やイベントの特性などに合わせて編曲される機会も増えていきました。
現代では管楽器の専門作曲家が管楽器セクションを書き、その後に打楽器専門の作曲家が打楽器セクションを書き、さらにその後に電子楽器の専門家が加わっていく、などという流れも見受けられます。
もちろん音楽の分野に限ったことではないと思いますが、最初は心細いかもしれませんが、勇気をもって一歩を踏み出していけば徐々に仲間も楽しみも増えますし、発想も広がっていきますし、結果も後からついてくるものです。
さらに、自分と同じようにたった一人で動き始めた人に出会うことができれば、自分もその人もそれなりに場数を踏んでいるでしょうから、ちょっとした話をしただけでもかなりの収穫があることが多いです。
自発性を持って決断し、計画的に行動していくことはとても大切なことです。
自分の望む結果が明確であれば尚更です。
長い人生の中では大きな決断のシーンが何回か訪れることがありますが、最初に立てた目的や方向性は忘れたりブレたりすることなく進んでいく必要があります。