主張と反論と伝え方

 
1. 主張する時
●相手の考えや気持ちにも理解を示す
伝え方で大切なのは、自分の主張を「自分は○○だと思う」という形で伝えること。
もし言い争いになりそうなときは、とにかく大切なのは、相手の話しを「聞く」ことである。
 
自分のことをインタビュアーと思い、一方的なコミュニケーションを取らないよう心掛けること。
自分の主張だけをするのでなく、相手の考えや気持ちにもしっかりと理解を示すこと。
アメリカのスポーツインタビュアーは、ゲームが動いた状況で「何を考えていたか」を聞くことが多いそうだ。
「What were you thinking?(あなたはその時に何を考えていたのですか?)」という質問をすることで、
聞かれた選手は、その状況に対する自分の解釈と、とった行動の背景にある考えを説明するのである。
 
人間にとって一番腹が立つのは、「自分の全てを分かったように振る舞われる」ことである。
相手がどんなに未熟でも見識がなくても、その時点でのことであり、これから成長するものなのだ。
それならば、あなた自身も、その時点では相手よりもほんの少しだけ先に行っている者として、
気持ちに余裕をもってコミュニケーションをとっていくのが自然である。
 
だから、次のようなことはしない方が、お互いの将来において得である。
 
 ・開口一番に相手を批評する
  「まず○○からして、おまえは何もわかってないな」など
 
 ・相手が話している途中なのに一方的に切り上げる
  「はいはい、もういいから。分かったから。 」など
 
 ・相手のことを切り捨てる発言をする
  「あなたはそういう人だって、よく分かったよ」
  「あなたが○○について配慮していないので、もうこれ以上話しても無駄です」
 
 ・自分の主張はするだけしておいて、相手の主張には聞こえないふりをする
 
 
2. 反論する時
 
●相手に「反論の権利」を与えない
何らかの主張をするときには、あらかじめ相手の反論を封じておくこと。
相手の反論を封じ込めておけば、相手はあなたにうなずかざるを得ない。
相手の反論を奪ってしまえば、あなたの言い分を飲まざるを得なくなるからだ。
 
 ・大人になってから(○○歳過ぎたら)言ってくれ
 
 ・男だったら、そんな時だってある
 
 ・下積み生活を経験してから言ってもらいたい
 
 
●口では賛成といいながら、実質的には反対する
反論するのに抵抗がある場合、実は賛成されていないということを、相手に悟らせる方法。
 
・答えるのに面倒な、事細かい、意地悪な質問を、重ねていく
 
 ・「おっしゃることには賛成ですが、○○のケースにも同じことが本当に当てはまりますか?」
 
 ・「いい考えだけど、他の団体はどうしてるの?全部調べたの?」
 
 ・「やるからには100%でやりたいのですが、この部分とこれとこれと…が未対応ですよね?」