仕事の作り方

 
1. 付加価値を付けること。
付加価値とは、商品やサービスにあなたやあなたの会社にしかできない特別な価値を付与することをいう。
顧客視点では、「なぜこれを購入したか」という決め手ともいえる(効率、デザイン、使いやすさなど)。
 
ビジネスシーンでは、会社がどれだけの価値を生み出せたかを測る指標といえる。
財務分析で生産性を測る際には、「付加価値=売上高-外部購入価値」で数値化される。
「粗利」のイメージとして表現されることが多い(仕入2万円、売上3万円、付加価値1万円、など)。
 
付加価値を生み出す練習をするには、仕事をどんどん定型化すること。
作業を分析して整理し、誰でも出来るようにすること。
そして、改善できた時間や人件費を割り出し、今までのやり方と比較して、
自分が生み出した付加価値はいくらになったかを算出してみるとよい。
 
まずは自分でやってみて、
①標準作業を決める
 一般的な5 W 1 H+いくらで(How much?)
②定型化して他の人に任せる
③ 自分は新たに付加価値を生む仕事に取り組む
 顧客分析、業界研究など、品質に関わるもの
 
ことを目指すところから始めてみるとよいだろう。
 
 
2. 目的と当事者意識を持つこと。
自分がどうなりたいか、当面の間何をしたいのか、今の仕事に役立つのかを考えること。
それを考えるのも、 実際にやるのも、結果を受け入れるのも、すべて自分なのだと知ること。
そして、呆れるほどに目的と当事者意識を持っているか否かが、プロフェッショナルとアマチュアの決定的な違いある。
 
自分は、自分と社会の役に立つ人物で、やるのは自分しかいないと強く思い描くこと。
目的地を決めて、その最短距離を割り出すこと。
自分の持っている能力、持ち物、環境、人間関係を大切にしながら始め、最大限に活かすこと。
 
今持っているもので役立てられそうな物事があれば、即取り組むこと。
人が新しいことに向けて動き出した時、稀に、今まで貯めてきた「いつか役に立つかも」が使えることもある。
それが運なのか何なのかは分からないが、おそらく計り知れない何かからの餞別ようなものだと思っている。
 
もし幸運にもその機会が訪れたなら、絶対に逃がさず目的に近づけるよう役立たせ、少しでも形にしておくこと。
そして先を見据えるためにも、これより後の「いつか役に立つかも」は、役に立つことはないと心得ておくこと。
その後に、必要なスキルや本などを逆算して身につけていくこと。
 
 
3. 誰かに届けようとすること。
①自分を売ること。
どんなに素晴らしい知識や体験を持っていても、誰にも届けなければ価値はない。
学び続け、自分の命を使い、人の役に立つと決めること。
そして売るための目的を持ち、売れたらすべきことを、自分の中にしっかりと持つことが大切である。
 
②信用を集めること。
信用の集め方は、お金に換えることをできるだけ遅らせ、その間に先に信用を貯めること。
信用というものは、誰かの役に立っている人のところに集まるからである。
そして、自分だけでなく、客にとっても心地のいい仕事のあり方を目指すべきである。
 
③リサーチ(調査研究)と売り込みを欠かさないこと。
リサーチの本来の目的は、「相手の何を解決すればよいか」ということ。
だから、目の前にいる人が聞きたいことを知って、それを話すことが本当のリサーチにつながる。
マーケティングデータのことを話すことではない。
自分の話をしたいと思うよりも、「相手が聞きたいと思うことを話したい」という気持ちが大切である。
 
また、欲しい人を探すのではなく「欲しいという気持ちにさせる」のが売り込みである。
話した結果、自分の商品やサービスに合いそうならば、状況を見ながら売り込んでいけばよいし、
そうでないなら、相手の状態の解決に向けて力になれそうな範囲で寄り添ってあげて、信用を貯めていけばよい。
 
いずれにしても、強引さが出ないように自然な形で持っていかれるようにするべきである。
強引な解決も、強引な売り込みも、誰も望んでいないだろう。
そして、自分が本当にしたかった仕事につながるよう、研鑽を積んでいくことが大切である。