メンタルが弱くなる悪い習慣や考え方をやめるための対処法


①他人の評価を鵜呑みにしない
 他人の評価を鵜呑みにばかりしていると、やがて自分を「ダメな人間」と信じてしまうようになり、拗らせると何年も引きずってしまうこともあります。
 自分から精神的に弱くならないようにするためにも、心の中だけでも「他人の評価なんて所詮犬の遠吠えだ」と思っておくくらいでちょうど良いのかもしれません(くれぐれも、気持ちで負けない訓練として心の中で思うだけの話です)。

 また、他人の評価と言いつつ平気で他人の精神や人格を攻撃してくる人に出会うこともあるかもしれませんが、そういう人は大抵ストレスが溜まっている人か、自尊心が低い人のどちらかです。
 ストレスが溜まっているのならわざと相手が傷つくような言葉を使いたがるものですし、自尊心が低いならわざと相手を落ち込ませて笑ったりして自分のところまで引き下げようとするものです。

 対策としては、まずは他人の評価が客観的な事実に基づくものなら、きちんと受け入れて改善を目指すことです。
 もし相手の個人的な感情に基づくものなら、自尊心を傷つけないためにも起きた出来事に対して心の中で反論し、表面上は当たり障りのない対応で受け流してしまうことです。
 何にしても、あくまでも日頃から自分で自分を高めることを優先し、会社や学校などの社会的な場であればその場所で求められていることをきちんとこなせるようにし、変なことを言われたくらいで動揺してその人と同じレベルまで自分を下げないようにすることが大切です。

 

②現状維持ばかりを選択しない
 どんなことでも良いから、日々成長しているという実感を得ることが大切です。
 食べ物にしろ娯楽にしろ何にしろ、毎日毎日ほぼ同じ選択ばかりしていると偏ってきて生活に刺激もなくなります。
 刺激がないことに慣れて惰性で生活をするようになってしまうと、環境の変化や危機的な状況になったとしても対応しづらいですし、日頃の動作や反応のはやさにも影響して鈍くなってしまうことでしょう。

 対策としては、何でも良いので新しいことを始めてみるのが良いです。
 例えば食べ物なら、新しい調味料を使ってみたり途中からの味変を楽しんでみたりすることで、味覚の変化を楽しむことができると思います。
 また、例えば会社帰りの道なら、健康のためにいつもと一本違う道を遠回りして帰ってみるくらいでも、脳への刺激がいつもと変わるので良いと思います。

 というように、大きなことでなくても、少しアレンジを加えてみる、いつもと違うことをしてみる、というくらいのことから始めてみるのが取り掛かりやすいです。
 もし三日坊主になったとしても、「今回の分は性に合わなかっただけだ」と割り切って、また別の新しいことをやってみて、引き続き小さな成長を続けていくと良いでしょう。

 

③他人と比較して落ち込まない
 人と比較して落ち込んでばかりいる人は共通して、自分のネガティブな面ばかり見るのが得意のようです。
 そういう人は、こちらから「あなたは〇〇という良さがあるよ」と言ってもその言葉はまず届きません。
 頑張っても理想に届かなくてやきもきする気持ちも分からないことはありませんが、もう少し自分に焦点を当てても良いのではないでしょうか。

 対策としては、自分の大切なものをハッキリさせることです。
 考えでも、モノでも、価値観でも、夢でも、家族でも、何でも良いです。
 自分で自分の中にあるものを引っ張り出すしか方法はありませんが、まずは紙に書き出してみて、自分の大切なものをあらためて心に留めて生活してみることです。

 その第一歩ができれば、自分のやりたいことや伸ばしたいことなど、望んでいることを書き出していき、実現させられそうな小ささまで分解し、できることからやっていけば良いのです。
 やっているうちに、稼ぎを増やしたいとか、旅行に行きたいとか、資格を取りたいとか、体を鍛えたいとか、同じお題で書き出してもより詳細になっていくとか、徐々に書き出す内容もレベルも変わっていくものですから、また実現に向けて進めば良いのです。
 そうなると、人と比較している暇など圧倒的に減り、「何でもっと自分のことに集中しなかったんだ」という変化が訪れますから、そこで波に乗れると前向きで強い気持ちを得ることができるでしょう。

 

④相手の顔色を窺って態度を変えない
 相手の顔色を窺ってばかりだと、相手に自分の人生の主導権を取られてしまうことになります。
 やがて、自分の考えを曲げて相手に合わせることになります。
 出てくる言葉を吞み込んで我慢する自分が当たり前になります。

 心からやりたいことも譲ってしまい後悔する日々を送ることになります。
 時間もお金もエネルギーも差し出すことになり、周りばかりが見えて自分が見えなくなることになります。
 ですから、これを機にやめることをお勧めします。

 そもそも、あなたは一体何のために生きているのでしょうか。
 対策はわざわざ詳細に書かずとも良いかと思います。
 ③の対策とも合わせて行動するようにし、無駄なことに気を使わないことです。

 

⑤自分の力ではどうにもならないことに執着しない
 まずは、過去と他人は変えられないと知ることです。
 ですから、今を大切にし、少しでもより良い選択と行動をとるようにしましょう。
 これからは、後で振り返った時に「良い決断だった」と思えるように、高潔な自分でいられることに焦点を当てる方が良いですよね。

 また、海外の出来事や政治のことなど、自分の個人的な力が遠く及ばないことに固執する時間を減らした方が良いです(否定はしませんが)。
 縁があってその遠い国のことを知ったり、そこに海外の友人がいるからその国の出来事に興味があるというのならまだ良いのですが、それにしても遠すぎます。
 それならば、旅行に合わせてその友人に会いに行く計画を立てたり、その反対にいつでもホームステイの受け入れ態勢を整えた生活に見直してみる方がまだ現実的です。

 さらに、政治に詳しくなるのも良いですし、選挙に行くのは社会人として当然のことと思いますが、ネット上で騒ぎ立てるよりも、ご自身の選挙区の議員や地元の地方議員の集会に行って色々知ってみるとか、立候補や陳情などを検討された方が現実的かと思います。
 いずれにしても、スマホやパソコンなどでインターネットやSNSを一日に9時間とか10時間とか何時間も触っていられる時間はないはずです。

 対策としては、自分の力で変えられないことと変えられることをハッキリさせることです。
 一枚の紙を線で二分割し、左側に変えられないこと、右側に変えられることと題し、今悩んでいることが右側か左側か振り分けながら書き出してみて、右側のことをできそうなことから少しずつ実践してみるのが良いです。
 ちなみに、変えられないことが過去と他人なのだとしたら、変えられることは現状と未来と自分ですので、この点は大事かと思います。

 何にせよ、特に何時間もデジタル機器に触れているのなら、目や脳や血流や凝りなどをはじめとしたデジタル系の疲労の蓄積や、ネット依存症やスマホ依存症の方を心配した方が良いのかもしれません。
 これらは「メンタルを弱くさせる」などという表現を一気に超えてくるものでしょうから、時間を決めるなどどこかで一線を引く対策をした方が良いです。
 自分ではどうにもならないことで悩み、意地になり、お金も時間もエネルギーも使い、その結果心や体を崩してしまったら元も子もないのです。